先日、貿易実務検定c級に続いて、貿易実務検定b級を受験しました。
実務経験なしの独学で貿易実務検定c級合格から9ヶ月後にb級にも合格することができました。
今回は、貿易実務検定c級とb級を両方受験して感じた難易度の違いや重点的に勉強したポイントやかかった勉強時間など、ご紹介したいと思います。
貿易実務検定の概要や貿易実務検定c級については、こちらの記事でご紹介しています。
貿易実務検定b級の難易度
貿易実務検定を実施している日本貿易実務検定協会のHPには「概ね、1~3年以上の実務経験のレベルです。貿易実務経験者の中堅層を対象としています。」という記載があります。
また、貿易実務検定b級の合格率は実施回によって多少バラつきがあるものの、合格率40%〜50%程度となっています。
実務経験がなく、貿易実務検定c級の勉強からスタートして、貿易実務のド素人の状態からチャレンジした私個人の感覚的としては、難易度は簿記に近いかなと思っています。
※参考:簿記3級に2週間で合格した勉強法や使用した教材についてはこちらの記事で紹介しています。
簿記と同様、きちんと勉強をすれば確実に合格できる試験であり、独学かつ仕事をしながらでも十分に合格可能な試験だと感じています。
いわゆる難関試験とされる、税理士試験や公認会計士の試験などは、オンライン・オフラインを問わずスクールに通うことが必要だ!などと言われていたりしますが、貿易実務検定b級に関しては、独学でも合格は難しくないと思います。
貿易実務検定b級に必要な勉強時間
私の場合、貿易実務検定c級合格後、9ヶ月後の貿易実務検定b級試験で合格しました。
初めはc級合格後、半年後のb級試験での合格を目指していたのですが、勉強時間が取りづらい時期があったこともあり、6ヶ月では難しいと判断して、9ヶ月後の試験を目指すこととしました。
ただ、私の場合、貿易実務検定b級の試験科目3つ(貿易実務・貿易マーケティング・貿易実務英語)のうち貿易実務英語の勉強はほとんど時間を割く必要がなかったことが大きかったです。
貿易実務検定c級に合格できる程度の英語力があれば、b級でも求められる英語のレベルに大きな差はないように感じましたので、c級に合格した際に英語が課題ではなかった人は、英語の勉強時間はあまりいらない認識で良いと思います。
ただ、c級の英語よりも難易度がアップしているのは感じましたし、c級の英語でギリギリだったという人は、貿易実務英語の勉強も必要だと思います。
難易度が増したと感じた部分は英文の速読と精読の部分です。これらは一朝一夕ではなかなか身につかないので、時間がかかってくると思います。
英語力を測る場合、過去問の問題1と問題2を解いてみて、時間内に6割程度正解できるかどうかがキーかと思います。貿易実務の知識がないと解けない問題もありますが、いきなり解いて、この程度正解できれば貿易実務の知識をつけるだけで、英語は問題の形式に慣れるだけで大丈夫だと思います。
使用テキスト・問題集
私が貿易実務検定b級の試験勉強のために使用したテキストは、「貿易実務ハンドブック アドバンスト版 」(¥3,960(税込))の1冊のみです。
書店で販売されている貿易実務検定向けの書籍は多くなく、b級を目指すのであれば、ほとんどこれ一択になると思います。
正直、要点がもう少しまとまった分かりやすいテキストがあるといいなと思うのですが、選択肢がないうので、頑張ってこちらで学ぶしかないという感じです。
一般の書店で販売されていないので、入手しにくく、中身も確認できないので、上記のテキストとの比較ができませんが、貿易実務検定を主催している日本貿易実務検定協会のオフィシャルテキスト(¥4,400(税込))もあり、こちらも一考の価値はあるかと思います。
問題集は、日本貿易実務検定協会の過去問題集を使用しました。
メルカリなどで安く販売されていますので、私はそちらで購入しました。後述しますが、貿易マーケティングや貿易実務英語は過去問で慣れることがとにかく大事ですが、オフィシャルでは直近7回分しか販売されていないので、さらに勉強を重ねたい場合、フリマアプリの中古本が役立ちます。
貿易実務検定b級の勉強方法
貿易実務検定b級は①貿易実務②貿易マーケティング③貿易実務英語の3科目で構成されています。それぞれの科目ごとに勉強法をお伝えしたいと思います。
科目:貿易実務
貿易実務検定b級の肝となる科目で、英語の勉強がほとんど要らなかった私は、ほぼこの科目に勉強時間を割きました。
まず、テキストを1周し、その後問題集を過去問や問題集を解きながら、出題されるポイントをノートにまとめていました。
インコタームズ・貨物の通関・海損などは細かい違いが確認されるので、自分で分かりやすいように表にまとめて、通勤などの移動時間に目を通して覚えるようにしました。
貿易書類の穴埋め式の作成問題も出ますが、書類の各書類を見慣れておく必要があります。
これも各書類が何のための書類なのかなど、中身を理解するとともに、会社名のみでOKなのか、会社名と住所もいるのか、など内容的にはどちらでも通じる内容が出たりします。
なので、書類自体の外観を覚えるというか、ここの表記は長かったから、住所+会社名、ここは短かったから会社名だけだな、など、書類を見慣れて勘を養うようにしていました。
書類は過去問を見ていると、満遍なくいろんな書類が出題されている印象ですが、特に重要な「信用状」「商業送り状」「船荷証券」「荷為替手形」「保証状」を中心に全ての書類を覚えるようにしました。
※過去問を5年以上分問いて、問題になりそうな書類の勘どころを養うと良いと思います。
科目:貿易マーケティング
1番勉強がしづらかった科目がこちらです。
私が参考書として使用していた「貿易実務ハンドブック アドバンスト版 」にもこちらはほとんどページが割かれておらず、これに載ってないことがバンバン過去問には出てきていました。(というか、ほぼ載っていないことばかりが出題されます。)
私の場合、過去問を解きまくって、そこで聞かれている内容をネットで調べて、付随する内容も含めてノートにまとめるなどして、過去問で勉強していました。(しかし、どの過去問も毎回どこから出てきたんだ?というようなマーケティング関連ではあるものの、突拍子もない内容が出題されている感じでした。)
貿易マーケティングというより、一般的なマーケティングの知識が問われている印象でした。内容としては初歩レベルなんだろうなという印象であり、理解しにくい概念などはありませんが、聞き慣れない言葉や普段マーケティングの仕事をしていない人にとっては、慣れない考え方が出てきます。
私は「過去問」+「マーケティングについて解説している各サイト」で学びましたが、初歩的なマーケティングの本を1冊買ってもよかったかなと思っています。
正直なところ、この科目は主催者側に改善をお願いしたいレベルで試験対策がしにくかったです。もう少し受験者が勉強しやすいように参考書を用意するとか、出題範囲を明確にしてもらうなどしないと勉強しようがない科目という印象です。運が良ければ得点源になりますが、この科目でコケることを想定して、貿易実務と貿易実務英語でしっかり得点できるようにしておくことをオススメします。
今後、きちんと勉強した人が報われやすい試験内容になるといいなと思います。
科目:貿易実務英語
元々ある程度以上の英語力があり、過去問で問題形式や出題内容に慣れるだけで合格点が採れたため、勉強時間は数時間程度といったところでしょうか。
ただし、英語ができる人も、①文章の意味を問う問題では、細かいニュアンスの違いが聞かれるので、精読の力が必要になること②メールなどの読解問題では、ある程度速読できないと、時間が足りなくなることの2点には気をつける必要があると感じました。
ただし、別のテキストで対策するというより、過去問で慣れるのが1番だと思います。
私は5年分以上解いて、スピード感と精読力を養いました。
まとめ:貿易実務検定c級に合格した人はb級も目指しちゃいましょう!
貿易実務検定c級に合格した人がそのまま愚直に数ヶ月勉強を積めば合格できるのが貿易実務検定b級だと感じました。
私のように実務経験なし、未経験で勉強を始めても1年でc級とb級の2つに合格できるので、英語と相性の良いスキルを探している人にはオススメできると感じました。
海外営業などを目指している人にとっても、知っていると役立つ知識ではないかなと思います。
直近で取った資格は貿易実務の他に簿記がありますが、貿易実務の方が自分には相性が良かったこともあり、このまませっかくだから通関士も目指してみようかな・・・と考えています。
国語の勉強は苦手だけど、英語は得意!とか理科は好きだけど、算数は嫌い!など、学生の頃も科目による得意不得意や好き嫌いがあったと思いますが、これはやってみなければ分からないことだと思います。
簿記は実は3級取得後に2級も検討したものの、どうも思うように進まず、貿易実務の勉強だとサクサク進んだので、私の適性と貿易実務検定が合っていたので、スムーズにc級・b級と合格できたのもあるかなと思います。
興味がある人は、まずはc級の勉強から、c級に既に受かっている人はb級も時間をかければ合格できる試験だと思うので、是非目指してみてほしいです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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