今回は、私がマレーシアで労働ビザを取得する際に行った手続きの流れや書類の書き方を説明したいと思います。
ビザ取得の流れ

マレーシアでの就職先が決まったら、就職先の会社が労働ビザを発行するための手続きを行ってくれます。
※まれに労働ビザの発行手続きを行ってくれない(自分で手続きをするように言われる)会社があるようですが、その時点でその会社はブラックの可能性が高いのでオススメできません。
仲介してくれた転職エージェントor企業の担当者に必要な書類を提出したら、連絡が来るまで待ちます。(最大1ヶ月程度)
労働ビザ発行の許可が下りたら、転職エージェントor企業担当者からその旨の連絡と書類(2種類)が送られてきますので、それを持って、東京のマレーシア大使館にシングルエントリービザを取得するための申請に行きます。
シングルエントリービザが取得できたら、いよいよマレーシアへ向けて出国可能となります。
シングルエントリービザとは?
簡単に言うと、労働ビザを取得するためのビザです。
労働ビザを取得する許可が既に下りており、エンドースメント(パスポートに労働ビザのスタンプを押してもらう)のみが必要になる状態での入国が可能なビザです。
必要書類
提出が必要な書類は次の通りです。
①パスポート全ページのコピー(カラーコピー)
②パスポート写真サイズの写真(青色背景)
③署名済みの労働契約書(就職先の会社から送られてくるコントラクトレター)の原本
④最新の履歴書・職務経歴書(英文)
⑤大学の英文卒業証明書
※結婚によって姓が変わり、大学の卒業証明書に記載の氏名と現在の氏名が一致しない方は追加で下記の2点も必要になります。(大学の卒業証明書は卒業時の名前でしか発行してもらえません)
⑥戸籍謄本(日本語)(発行日から3か月以内のもの)
⑦戸籍謄本英訳・翻訳証明
各書類の準備方法
いくつか手間がかかる書類(③〜⑦)がありますので、順番に説明します。
1.署名済みの労働契約書の原本
就職先が決まったら、給料や職務内容などが記載された労働契約書が就職先の企業から送られてきます。(ほとんどの場合、メールで来る)
契約書の内容を読み、納得できたら、サインをします。
あとでトラブルになることを避けるためにも、契約書の内容(お給料や職務内容、有給休暇など)に疑問点や不満がある場合は必ず、サインをする前に会社に確認しましょう。
(場合によっては、内容を書き換えてもらいましょう。)
マレーシアの現地採用の就職はほとんどの場合、就職エージェント経由だと思います。
「これってマレーシアでは一般的なの・・・?」といったことも、不安があればサインする前にエージェントに確認してから、納得した上でサインをするといいでしょう。
(私もいくつか疑問を感じた点があったので、エージェントに質問し、いくつかは雇用先の会社に確認してもらって、納得してからサインしました。)
日本では、細かく労働条件の書かれた書面にサインして、労使契約を結ぶことはあまり一般的ではありませんが、海外ではスタンダードなやり方です。
英文の契約書を読むのは骨が折れる作業ですが「聞いていたのと違う」「なんとなく大丈夫だと思った」などはサインしてしまうと通用しない言い訳になります。
この作業は慎重に行いましょう。
労働契約書にサインしたら、それをカラーコピーで打ち出し、サイン(パスポートのサインと同じサインを使用すること!)をして、就職先の企業(マレーシア)に送り返します。
※スキャナで読み込んだものをメール送付で良いと言ってくれる場合もあるようですが、多くの場合、原本が必要になります。
原本が必要な場合、国際郵便はEMSの利用をオススメします。
EMSは1500円前後(日本のどこから書類を発送するかによります)、約3日でマレーシアに書類を送ることができる国際郵便のサービスです。
国際書留(1000円弱、10日前後)などの方法もありますが、数百円しか送料が変わらないわりに、配達日数が倍以上かかるので、その間に紛失のリスクなども高まります。
ここは安全かつ最も早い方法を選ぶのがいいでしょう。
最新の履歴書・職務経歴書(英文)
マレーシア就職にあたって、応募の時点で既に作成済みであることが多いかと思いますが、ビザの取得にあたって、より能力面などを具体的かつ効果的にアピールする必要があります。
企業から内定をもらっても労働ビザがおりないというケースもありますので「私はマレーシアにとって必要な人材です」ということをアピールしなければなりません。
不安があれば、書き方・内容などエージェントや就職先の担当者に相談するなどして、確実にビザがおりる内容で履歴書を作成できるようにしましょう。
大学の英文卒業証明書
各大学のホームページに取得方法が記載されていますので、その指示に従いましょう。
通常、2週間程度かかる大学が多いようです。選考に進んでいる段階で先に準備しておきましょう。
戸籍謄本・戸籍の英訳の翻訳証明
私にとって、1番準備が大変だった書類がこれです。
これは全員に必要な書類ではなく(主に既婚の女性が多く当てはまるのかなと思います)、ややボリュームの多い内容になりますので、こちらについては以下の別記事にて説明しています。

まとめ
海外就職では、これらの書類準備や手続きと並行して、引っ越しなどの準備も進めなければなりません。
時間に余裕を持って、早いうちから少しずつ準備を進めるようにしましょう。
なお、この手続きは2019年時点のものです。2021年時点でのやり方を保証するものではありません。
最新の手続きは、エージェントや大使館にお問い合わせください。
この記事が何かの参考になれば幸いです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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